走って知る海洋汚染、アディダスのRun For The Ocean

Adidas Run For The Oceans

世界各地から参加した100万人近くのランナーたちが、1ヶ月にわたるイベント期間中に走った総距離数1240万キロ以上。adidasが開催した“スポーツの力を通して、海洋環境問題の意識を高めよう”というイベントでした。

アディダス史上最大の環境運動となったRun For The Oceans 2018。

東京、ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルス、パリ、バルセロナ、ミラノ、ベルリン、上海を含む世界各地13以上の都市で、独自のRun For The Oceansイベントを開催したり、世界中のadidasランナーコミュニティーのメンバーが大小200のイベントに参加。世界の著名なアスリートたちも各地でイベントに参加するなど、とても野心的なイベントであったようです。

このイベント期間中、アディダスはアスリート、クリエイター、adidas runnersを動員し、それぞれのフォロワーにできるだけ多くの距離を走るよう呼びかけ、RuntasticとJoyrunで走行距離を追跡。走行距離数の1240万キロ以上とは、なんと地球を300周できる距離だそうです。

なぜこの距離数が重要か、というと、この活動で実施された総ランニング距離のうち「100万km」に対して、 adidasはParley Ocean Plastic Program に100万ドルを寄付(1km=1ドルとして換算、上限100万USドル)する、というイベントだから。

でも上限が設けられているので、寄付金は結果100万ドルとなったわけですが、世界各地のランナーの結束の元、上限額を勝ちとった!ということですね。素晴らしいです。

Parley Ocean Plastic Programとは

Parley Ocean Plastic Program(パーレイ・オーシャン・プラスチック・プログラム)は、海洋の最大の脅威の1つといわれている「プラスチック」による海洋汚染と闘うプログラム。

6月のナショナルジオグラフィックでも、表紙を飾ったのは「海を脅かすプラスチック 漂うレジ袋は氷山の一角」という見出しとともに海に浮かぶ氷山に見立てたレジ袋の写真でした。

分ごとに、トラック1台分に相当するプラスチックが海洋に廃棄されているという現在。
海鳥の90%、ウミガメの半数以上の体内でプラスチックが発見されているそうです。

adidas Runningでも、環境に配慮したシューズを発売しています。
デリケートな海洋生態系に触発された、パフォーマンス重視のフットウェア技術と、進歩的なエコ・イノベーションを融合した商品である、UltraBOOST Parley LTDとUltraBOOST X Parley LTDとUltraBOOST Parley Deep Ocean Blue。

エネルギーリターンの高いBOOST™ミッドソールとParley Ocean Plastic™を95%含むプライムニット・アッパーを採用し、シューズ1足につき、およそ11個分のプラスチックボトルの海への流入を防いでいるそうです。

Run For The Oceans 2018

このRun For The Oceansを通じて集めた寄付金は、学校や野外活動など様々な体験を通じて次世代の「オーシャンガーディアン(海の保護人)」を育成するParley Ocean School Initiativeに提供される、とのこと。若い世代に水中の世界を紹介し、海の将来を守るためのツールとインスピレーションを与えるプログラムだそうです。

2050年までには、海洋には重量にして魚よりプラスチックの方が多くなると推測されている現在。

このイベントをきっかけに、海とプラスチックの問題を知った人も多いのではないでしょうか。
アディダスのような人気ブランドが、こういった取り組みをしているのは素晴らしいことですね。

アディダスさん、わたしのランニングシューズ、アディダスです!