boushuは、誰でも気軽に参加できる社会貢献の情報ポータルサイトとして、リニューアル(2019年秋頃)します。

地球ノ皆サン。今日(8月1日)デ、今年分ノ自然資源ハ使イ切ラレマシタ。

「アース・オーバーシュート・デー」という日をご存じでしょうか? 別名は「地球生態系への債務日」。地球環境の問題に取り組む国際シンクタンク「グローバル・フットプリント・ネットワーク(GFN)」が発表している、「人間による自然資源の消費量が、地球環境が持つ1年分の再生産量を超えた日」のことです。

果物や野菜、お肉に魚といった食べ物から、水や木材や綿など、わたしたち人類が生きていくために必要としている自然資源はたくさんあります。

例えば、スーパーやコンビニに行くと、そのとき売り切れている商品があっても、またすぐに入荷されて、店頭に並んでいますが、自然資源は当然ながら、無限にあるわけではありません。

記者

わたしたちはもう随分と前から、地球の許容量を超えた資源利用をしているのだそうです。
詳しく見ていってみましょう。

ドンドン早クナッテイマス

世界の人類の生活を支えるには、地球1.7個分の自然資源が必要だそうです。

「アース・オーバーシュート・デー(Earth Overshoot Day)」は、人間が地球の許容量を超えて資源利用していますよ、ということを人々に広く知らせるために、毎年設定されています。

日にちは、人間の自然資源に対する需要と環境への圧力をしめす「エコロジカル・フットプリント」のデータを基に、算出されているそうです。

「エコロジカル・フットプリント(Ecological Footprint)」とは、どれほど人間が自然環境に依存しているかを、わかりやすく伝える指標です。

NPO法人エコロジカル・フットプリント・ジャパンのウェブサイトに詳しく解説されていますが、

  1. まず、あるエリアの経済活動の規模を、土地や海洋の「表面積(ヘクタール)」に換算します。(表面積:食糧のための農牧地・海、木材・紙供給やCO2吸収のための森林など。エリア外からの輸入物の生産に要する面積も含む)
  2. その面積をエリア内人口で割って、1人あたりのエコロジカル・フットプリント(ha/人)を指標化します。

これによって、エリアの適正規模(環境収容力)をどれくらい超えた経済活動をしているかが、一目でわかるという仕組みです。

参考 NPO法人エコロジカル・フットプリント・ジャパン ウェブサイトwww.ecofoot.jp

人口と自然資源への需要は、世界的に増加しつづけていて、この図からも「アース・オーバーシュート・デー」が年々早くやってきていることがわかりますね。

2000年は10月だったのが、今年、2018年はこれまでで最も早く、去年に比べても2日早く到来してしまいました。

このままのペースで地球の資源を使い続けると、2030年のオーバーシュート・デーは6月末になってしまうそうです。それはつまり、人類を養うために、地球2つ分の資源が必要になる、ということです。

一体、人類はどうしたら良いのでしょうか?

記者

国別にも算出されているアース・オーバーシュート・デー、日本はかなりやばいです。

日本ノ皆サン、今年分ノ自然資源ハ5月10日マデデシタ

アース・オーバーシュート・デーは、国別にも算出されていて、日本は5月10日でした。

つまり、もし世界中の人が日本人と同じ生活をしたら、地球2.8個分の資源が必要となり、5月10日で地球1個分の資源を使い果たすことになります。

もし世界中の人がアメリカ人と同じ生活をしたら、、、すごいことになりますね。(次の章にある図表も参照してください)

WWFジャパンのエコロジカル・フットプリント担当 清野 比咲子(きよのひさこ)さんは、このように述べています。

「日本の1人当たりのエコロジカル・フットプリントは、世界平均と比べ1.7倍です。

アース・オーバーシュート・デーも3カ月ほど世界平均より早いということは、日本人の生活が地球の自然環境へ与える負荷が、より大きいということです。

地球が1年間に生産可能な資源量以上に人間が消費してしまえば、やがて取り返しがつかないことになります。

健康で文化的な生活を維持しながら、環境負荷の少ない持続可能な社会へ、日本が世界の手本となるように、地球1個分の暮らしを一緒に始めましょう」

では、わたしたちは一体どうしたら良いのでしょうか?

わたしたちにできること ①

グローバル・フットプリント・ネットワークやその他の専門機関では、人類の抱える[赤字]を減らすために、2つの取り組みが大切である、と指摘しています。

  1. 人口増加問題への取り組み
  2. 化石燃料の使用料を減らし二酸化炭素の排出量を減らすこと

まずは①人口増加問題への取り組み、から見ていきましょう。

国連の世界人口予測2017年版によると、地球の総人口は現在の75億5000万人から30年には85億5100万人に達し、55年には100億人を突破すると考えられているそうです。

日本は、数年前から人口減少社会になっていると言われていますが、世界の人口は毎年約8300万人も増え続けている、という予測もあります。

世界的にも出生率は減少が続いているそうですが、アフリカやアジア諸国においては、出生率をコントロールするための教育や資金が必要であること。そして、人口が増加する最大の原因は、開発途上国が、先進国が輸入する作物を作って自給自足を放棄すること、だそうです。

一体どういうことでしょうか?

例えば、エチオピアはコーヒー、インドは綿や紅茶、ブラジルはゴムやコーヒーといった「換金作物」の生産量を増やしました。これらの「換金作物」は、作ることで経済が豊かになります。そこで、さらに生産量を増やすために人口を増やし、自分たちの食料は輸入に頼るようになっていく、、、これが開発途上国における人口増加のおおまかな流れだそうです。

自給自足の社会では、人口は安定していて増え過ぎることはないのだそうです。日本でも、開国前の江戸時代、人口は3000万人程度で安定していたそうです。医療の進歩による寿命の延びこそが人口増加の最大の原因とも言われているので、国が豊かになって、みんなが幸せに長生きできるようになるのは、悪いことではないはずですが…

しかし現在、日本の食料自給率は40%を下回っています。これは先進諸国の中でも極めて低い数値です。

世界の人口増加問題の解決策として、先進諸国が現在のような大量消費、大量廃棄を止めることが大事だという声も上がっています。先進諸国が食料自給率を高めることで、開発途上国も食料や資源を輸出だけでなく、自国内へと向けることができるのではないか、ということです。

記者

日本は、なんと世界全体の食料の約10%、5兆6000億円もの食料を世界中から輸入しているのです。
…がんばれ日本。

わたしたちができることとしては、畑で野菜を作って、田んぼでお米を作って、、、というのは、難易度だいぶ高いと思いますが、なるべく地元や近くで作られた野菜や果物、国産のお肉や魚を買うこと、などが考えられると思います。

わたしたちにできること ②

次に、2つ目の化石燃料の使用料を減らし二酸化炭素の排出量を減らすことについて、見てみましょう。

1970年代初頭に、温室効果ガスの排出量と海や森からの資源需要量が増大し、それらが地球の生物生産力(バイオキャパシティ)を上まわりました。

とりわけ大きな負担になっているのが、特に化石燃料の利用によって排出された二酸化炭素(CO2)による環境負荷を示す「カーボン・フットプリント」で、エコロジカル・フットプリントの約60%を占めているそうです。

「カーボン・フットプリント」とは、「個人や団体、企業などが生活・活動していく上で排出される二酸化炭素などの温室効果ガスの出所を調べて把握すること。炭素の足跡。」

エコロジカル・フットプリントが、面積で計算されていたのに対して、個人や企業の単位で、温室効果ガス排出量(重量)を計算する仕組みです。これによって、生活のどの部分でどれだけのガスがどのように出されているかということを把握することができるそうです。

「グローバル・フットプリント・ネットワーク(GFN)」では、カーボン・フットプリントを現状よりも50%削減すれば、93日つまり約3カ月、アース・オーバーシュート・デーを遅らせることができると試算しています。

Huffpostの記事によると「2030年までに二酸化炭素の排出量を30%減らせば、アース・オーバーシュート・デーは9月半ばまで伸びる」という計算もあるようです。

参考 人類、1年間で使える地球資源を8カ月で使い果たす 「アース・オーバーシュート・デー」 年々早まるhuffingtonpost

デンマークでは、1990年から2015年の間に、二酸化炭素排出量を3分の1に減らすことに成功しているそうで、もし世界中の国が同じ様に二酸化炭素排出量を減らしていれば、アース・オーバーシュート・デーは10月3日になっていたそうです。
それでも1年には足りていませんが、随分と長くなっていますね。

二酸化炭素排出量を減少させるために、わたしたちができることとして、冷房の温度をいつもの設定よりも1℃高く上げ、暖房の温度をいつもの設定よりも1℃低くするなどの節電や節水があります。

サザエさんやちびまる子ちゃんのように、家族みんなが一つの部屋でテレビを見たり、一つのこたつに入ったり、一家団欒をするだけで、随分と日本の電力は節約されるそうです。

他にも、公共交通機関を使う、レジ袋をもらわない、などがよく挙げられているかと思います。

わたしたちにできることは、自分一人がちょっと頑張ったくらいで何が変わるのさ! と思ってしまうような、ほんの小さなことばかりです。でも言い換えてみれば、それらは誰だってできるような、とても簡単な、ほんの小さなことです。

「もったいない」は、外国語に訳せない日本語だけの単語なのだそうです。

  • ほんとうにそれは必要なものかどうか?
  • それは長く使えるものかどうか?
  • 使ったあとはなにができるだろうか?

そうやって日々、手にするモノたち・消費するモノたちについて、少し考えてみることは、自分の食生活やライフスタイルを見直すことにもなると思います。

最後に、アース・オーバーシュート・デーについての動画(日本語字幕付)です。
ぜひみなさんもなにができるか、考えてみてください!

*記事中に使用している図表について
出典:”Global Footprint Network National Footprint Account 2018”
提供:グローバル・フットプリント・ネットワーク
註)GFNでは毎年、最新の国連データセットを基に毎年計算しています。
2018年版は、最新である2014年のデータを基に算出されています。

参考 WWFジャパン プレスリリースwww.wwf.or.jp